個展「仮定法のない現在」
銀座 蔦屋書店アートウォール
2024.5.11-5.31
展示作品
壁面左から《痕跡#1》(2024)、《痕跡#2》(2024)、《ここに在ることⅩ》(2020)、《輪郭#16》(2020)、《輪郭#19》(2024)、《アンドロメダを想うⅠ》(2014)、《ここに在ることⅤ》(2018)、《証人Ⅲ》(2014/2024)。手前と奥の本棚:ドローイング《かさぶた》シリーズより
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ステートメント
脳内にたまった不要な熱を逃すように、本来あるべきやさしい世界を想像してしまうことがある。厳しさを正しく受け入れたときにのみもたらされる、原型としてのやさしさ。 その源を信じて、私は目のまえに差し出されたあまりに見やすい擬餌鉤を、勇気をもって回避し、痛みを負った。おそらく、それは自分ひとりの痛みではなく、すでにどこかで、だれかが引き受けてきたものでもあっただろう。 いまを嘆き、先々の不確実さを案ずるために、見栄えのいい文法に従うのはしばらく止めよう。もう動詞は活用しない。やさしさの原型を使って、私の、私でないひとの「現在」を、あきらめずに描きつづけていきたい。
堀江栞
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新作4点とドローイングを除く3点は、画集『声よりも近い位置』(小学館、2022)に掲載されています。
おかげさまでサイン入り画集は完売となりました。本当にありがとうございました。
会場では、エッセイを寄せた『休むヒント。』(講談社、2024)もおいていただきました。
ご来場いただいた皆さま、サポートしてくださった√K Contemporaryの方々、そしてこの展示の実現に向けてご尽力くださったSさんをはじめとする銀座蔦屋書店の方々に深くお礼申し上げます。
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堀江栞個展「仮定法のない現在」
会期:2024年5月11日(土)~5月31日(金)
会場:銀座 蔦屋書店アートウォール
主催:銀座 蔦屋書店
協力:√K Contemporary
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/40257-1254330430.html